タカルコワの新婚旅行
「あの、もしかして、靴修理のお店の方ではありませんか」




ナスタは最初、誰だかわからないというような表情をしていた。




「はい、そうですが」




ナスタは一応、返事をした。




「私、以前あなたのお店で靴を修理してもらった者です」




ナスタの表情が変わった。




「ああ、覚えております。確か靴底が減ってしまったということで」




「そうです、そうです」




タカルコワは覚えてもらっていたことに少し喜んだ。

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