ただ今、政略結婚中!
「腕の中で急に固くならなくてもいいだろう?女性の柔らかい所が好きなんだ」


「えっ!?」


顔を上げると隼人さんの面白がる顔があった。


「起きていたんで――んっ」


いきなり唇を重ねられて、目を閉じるどころか見開いてしまう。


「か、風邪が移っちゃいます!」


彼の胸を手で押しのけると、朝に似つかわしくない不敵な笑みを浮かべる。


「ふ~ん。風邪が移ってもかまわないのならいいんだな」


「ち、違いますっ!」


またキスされそうで慌てて起き上がる。


「そう言うことじゃないの、わかっているくせに……」


小声で言うと聞こえているらしく、彼は鼻で笑った。


「まだ起き上がれるほどよくなっていないだろう?横になっていろ」


彼は身体を起こし、私の額を指で軽く押すと、ベッドを抜け出しバスルームに入って行った。


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