ただ今、政略結婚中!
パニックにおちいった頭で考えている隙に、男はガバッと乱暴に私に抱きついた。


「いやっ!離して!ん――」


お酒臭い唇に口を塞がれ、なんとか逃げようと拳で男の肩を叩く。


離れるどころか、男の手がローブの合わせ目から入り込み、胸をぎゅっと掴まれる。


「嫌――っ!」


痛みと嫌悪感と恐怖で、吐き気を感じた。


めくらめっぽうに拳を振ると、男の顔にあたり、唇は離れ押さえつける力が緩んだ。


その隙に転びそうになりながら、男と距離を置く。


でもドアは男の向こう側で、逃げられたとは言えない。


『嫌がる女もたまにはいいな。そそられる』


「ど、どうしてこんなことをするの!?」


日本語で言ってもわからないだろうが、このまま犯されるわけにはいかない。


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