ただ今、政略結婚中!
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コーヒーがたっぷり入ったマグカップを書斎に運び終わると、自分のマグカップを持ってソファに座った。


窓から公園を眺め、一口コーヒーを飲むとため息が漏らしてしまうのを止められない。


ニューヨークに戻って来たからにはエステルに連絡をしないわけにはいかない……。


連絡が来るまで待っていようか……。


彼女から迫られた決断はすぐそこに迫っていた。



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それから不安な毎日を過ごす私は神経がだんだんとすり減っていった。


食欲もなくなり隼人さんが仕事に出かけた日中、公園に出かけようとする気持ちもなく、ただソファに座りエステルの本とにらめっこの時間を過ごしている。


そんな私の目にエステルの姿がテレビを通して飛び込んできた。


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