ただ今、政略結婚中!
「身体を壊してまであの女に踏み込まれる必要はないの。亜希を支えるのは隼人さんだし、隼人さんを支えるのは亜希だよ?最後にね?隼人さんが伝えておいて欲しいって言ったの」


「え……?」


「いい?よく聞きなさいね?」


麗香がもったいぶり、間を置く。


「麗香……」


麗香は深呼吸をして、私の目を見つめながら口を開いた。


「お前がどこに逃げても探し出す。俺には赤い糸が見えるから。例え何年かかろうと探し出す。今は俺を信じ、何も考えずに、実家で待っていてくれ。愛している……だって、クっサいセリフよね?私もよく覚えられたもんだわ」


赤い糸……。


ふっと視線を落としたところは左の小指。


本当に赤い糸が繋がっている……?


待っていればいいの?


本当に待っていれば、こんな辛い想いもなくなる……?


「なんて顔してんのよ。素直に喜びなさいよ」


麗香の言葉に、戸惑う私だった。


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