ただ今、政略結婚中!
「で、俺の好きな人が広報1課にいるんだけどさ」


「うん……」


「奥様の前でこんな話もなんだけど、本部長はモテるんだよ」


「知ってる……」


「男性社員の為にも、ここは奥様を連れて行き、本部長に群がる女性たちを引き離したいと考えたわけだ!」


最高に良いことを思いついたとばかりに健ちゃんは大きな口を開けて笑った。


「さ、行こう!もう始まっているんだ」


「え?」


私の腕を掴むと、健ちゃんは歩き始めた。


大股で歩く健ちゃんに脚の痛いのも忘れ、小走りで付いて行くのが精一杯だった。


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