ヤンデレ彼氏に迷惑なほど愛されて
もっとも、ケータイの留守電真似が通用するとも思っていなかったが。
「なんの用ですか」
『愛する人に電話するのに、一々理由なんて要らないだろう?』
「ロマンチックなはずが、あなたが言うとイラつくのはなぜでしょうね」
睡眠を妨げられたせいか、ミナナは少々ご立腹であった。
「第一、いつもみたく監視――あなたが言うところの警護はしていないんですか」
窓の向こうにある廃ビルを見た。曰く、ミナナの部屋が丸見えなベストスポット。らしく、彼はよくそこでミナナを警護しているとか。
「見ているくせに声まで聞きたいだなんて、いっそ会いに来たらどうですか」
『今日は見ていないよ。仕事でね、遠出してる。ちょうど、片もついたところでさ、ミナナの声聞きたいなぁ、と』