時の流れに逆らって…
一瞬ドキリとしたが聞いたことのある声―…

襖が開きそこに立っていたのは若い男性…

…コノヒトヲシッテイル―…………

見たこともない男性を目にしてふと思った…

私が固まっていると、男性が口を開いた

『そなたは誰だ?なぜ我が領地で倒れていた?それにその着物は何なのだ?』

と質問してきた…私はハッとして答えた

『私の名前はアイネ…須崎 藍音。それよりここは何処?貴方は誰?私学校があるから帰らなきゃ(今は取りあえず考えないことにしよう…)』

私が焦りながら言うと、

『藍音と言うのか―…私の名はタダマサ―加藤 匡政(カトウ タダマサ)だ。残念だがそなたを今すぐに帰すことは出来ん―…』

『エッ?なんで?』

ビックリして身を乗り出すと

『そなたは怪し過ぎる…何処の手の者だ?』

カチッと腰に挿している刀に手を当てて聞いて来る

藍音は匡政からただならぬ殺気を感じて口を動かすことすら出来ない…






















時間だけが二人の間を流れて行く―……

























やっとの思いで藍音は口を動かすことが出来た―…

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