記憶の桜 -栄枯幻世-
「すまねぇな、伊東さん。こいつは今、病み上がりなんだ。無理をさせる訳にはいかねぇ」
「あら、そうなの?なら、今度で良いから見せてちょうだいな、葛葉さん」
土方さんの助け舟のおかげで、何とか、その場は切り抜ける事が出来た。
「「「はぁ…」」」
伊東さん達が部屋を去った後、私達の溜息が同時に吐かれた。
「何か、癖の強い人ですね…」
何を考えてるか読めない所も怪しいけど、何よりもあの言葉遣いが…。