笑わんば
スーパーへ行く道。
それは二人が初めて横並びで歩いた道でもある。

すると、すっと心矢が川瀬の大きな手を握った。
川瀬は照れくさかったのだろう、何も言わずに川瀬自身も心矢の小さな手を握った。

川瀬と心矢は幸せなのだろう。
お互い顔を見せようとさない。
お互い恥ずかしそうだが笑っている。

「心矢!世の中、笑わんばな。」
川瀬は心矢に言った。
「笑わんば?って何?」
心矢は不思議そうに言った。
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