カナリア鳴く空
「ああ、すまない。

格好と違ってあまりにもかわいいことを言うもんだから」

正直に言った私に、
「それは、誠司さんだって…」

優衣が反論しようとした。

「私が、何だって?」

そう言って迫ってやると、優衣は困ったように目を伏せた。

その仕草も色っぽくて、ドキッと心臓が鳴った。

幸せなのは、私の方だ。

優衣がそばにいるから。

こうして、私を見ているから。

「優衣」

「――あっ!」

止めていた動きを激しくさせると、優衣は震えた。
< 123 / 209 >

この作品をシェア

pagetop