レッスン ~甘い恋の手ほどき~

「いやっ」


必死に身をよじって逃げ出そうとしても、上手くいかなくて……。
ずっと我慢していた涙も、もうこの時にはあふれ出していて。


「泣くほどいいの?」


満足そうに笑いながら、私の耳元でそうつぶやく。
私が好きだった彼は……目の前の彼が……本当の姿?


「お願い……止めて……」


擦れてしまったその声は、彼には少しも通用しない。


「止めて、じゃないだろ」


少し怒り気味で、そう言う彼に、首を振る。


彼は、何がしたいのだろう。

私の何が欲しいの?
最初から、体だけだったんだろうか……。

それに少しも気が付かなかった私は……なんて愚かなんだろう。











< 105 / 253 >

この作品をシェア

pagetop