SCHUTZENGEL ~守護天使~
「それを通じて私と会話する事が可能だ」

「へええ」

「紋章を渡すの? でもそれは──」

<通信以外の効力は無い>

 エルミの頭に直接デイトリアの声が響く。

 精神感応(テレパシー)というものだ。

『紋章』──それは彼らが持つ『象徴』である。

 それぞれが持つ『称号』により、効力と紋章の模様はさまざまだ。

 この紋章は本人が形作る事によってのみ効力が付与される。

 例え本物から型を作り、まったく同じ物を作ったとしてもそれはただの飾りにすぎない。

「これって魔よけとかにならないの?」

「生憎だが通信だけだ」

「そか。でもありがとう」

 やや残念そうにしながらも、何もないよりはいいやと快く受け取った。





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