SCHUTZENGEL ~守護天使~
 久住は事の重大さに顔を伏せる。

 彼の表情から、今までも同じ人間同士で戦うこともあったのだろうかと勇介は気が重くなった。

 しかしすぐ、

「それをオレに話してくれたってことは、デイはオレを信用してくれたってことだよな!」

 顔を上げ、嬉しそうにデイトリアを見つめる。

 めげない奴だなと勇介は半ば呆れた。

「じゃあオレも一緒にこいつを護るよ」

 言いつつも勇介を見る目があまり穏やかとは言えない、まだデイトリアとの関係を疑っているようだ。

 よくも堂々とライバル視するもんだなと溜息を吐き出す。

 どうやら久住なる人物はデイトリアがすでに人ではない事を知らない。

 相手の性別がどうあれ、好きな人のことも大して知らないくせに(ましてや、かなり重要なことであるのに)ライバル視されても困る。
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