Tricksters2ッ
タタタターン♪タタタターン♪
─────「淳一! ホテルに来い……なんて言われたら嬉しくなっちゃう!」
ホテルヲータクの最上階スイートルーム。
ヨーロピアンティストの豪華な部屋。画多社長も合コン一回で凄い部屋をとってくれたもんだ。
その部屋にドレスアップした藍莉がやってきた。もちろん、後ろにはスキンヘッドとサングラスのボディガードがいる。
「ぐわーっ! だから、飛びつくな! 抱きつくな! キスするなー!」
「何よー! 私、一回くらい浮気されても許してあげるから! だって、ここに淳一がいるってことは、この悪名高き徳田善太郎から私を奪いに来てくれたってことでしょー! 淳一、大好き!」
「違ぁーうっ!」
「ちょっと待て!!!」
もみ合う俺と藍莉の間にゼンが押し入ってきた。
「待て待て待てぇー! 悪名高きって何だよ?」
「だって善太郎さ、私のこと騙したでしょ? 招待状バラまくだけでいいって言ったのに、本当に結婚式の準備とかしちゃって、キモい」
あ……藍莉!
おまえ、すげぇーな。
ゼン相手だと女は大抵目がハートマークになるんだけど、佐藤ちゃん以来二人目の快挙!
しかも、『キモい』きたー!