カタオモイ~特別な関係~
六年になり学年の担任がほとんど入れ代わった・・・。

これは異例の事態であった。

普通五年と六年は担任も繰り上がり式なのだが、学校の配慮であろう・・・。

それくらい私達の学年は荒れていたのだ。

もちろん私のクラス担任も代わった。

新しくこの学校に加わったという、四十代の女性教師『森 友美』通称『モリセン』。

声が大きく、とても元気・・・。
大阪のおばさん並に迫力がある。
クラスのみんなが気後れしそうなくらい、
とにかく元気な先生だ。

彼女の登場でクラスも私の人生も一転するのだった・・・。

問題の解決には相当の時間が掛かるのだが、
私の変化にはちっとも時間はいらなかった。

モリセンはまずクラス全員に毎日ノートの提出を求めた。
一ページ程度の自習と、
少しの日記や質問を書いたノート。
その交換日記とも言えるノートの力は偉大だった。

悩み相談ができ、アドバイスが貰え、
子供は自分で解決していく・・・。

時には先生から個人に気になった事を返事で質問されたりした。

私にもすぐにこう聞いてきた

(友達はつくらないの?
過ごした時間が絆じゃないよ。
友達になりたいって子もいるんだよ。)

彼との出会いが着実に近づいている。
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