片想

組んで仕事って言ったってほとんど口もきいていない。


「あーそうそう、
薬師さんってボランティアやってるんだってね?」

和水チーフはアタシのほうを向いて話しかけてきた。


「え?どうしてそれを…?」


アタシがボランティアをやっていることは誰にも言っていないはずなのに。

どうして
和水チーフがそれを知っているのだろう。


不思議そうな顔をするアタシに彼は言った。


「電話がね、あったんだよ。
ボランティア頑張ってくれているから今後ともよろしくってその責任者の方から」


そう…なんだ。

でも。

アタシがはじめたきっかけなんて…。


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