片想
「ソイツは大阪の人間のせいかいつも食べること、
飲むこと、
そんな話ばっかなんだけど…」
そう言いながら彼は空を見上げ思い出すように笑う。
このひと、
こんなにやさしい笑顔ができるひとだったんだ。
でもたぶん、
きっとそれは最初からだったと思う。
ただ
アタシがずっと彼から逃げいたから気づかなかっただけ。
そう、
書庫でアタシをかばってくれた時に見せた笑顔も。
あのときも。
あんなに間近で見たことなかったから。
それから歩道橋の上で会った時の。
まっすぐの瞳。