片想
「雨…
降り始めたみたいですね?」
「ああ、予報の通りだな。
それにしても大阪で雨ってなんだか演歌っぽい感じしないか?」
「え?」
「昔の歌でもあったんじゃなかったっけ?」
不思議そうな顔をして聞いているアタシに和水チーフはああ、と気づいたような顔をした。
「そっか、
世代が違うか」
そう言って笑った。
同じ時間をこうして過ごしていてもやはり彼とアタシには距離がある。
改めて思い知らされた感じだ。