片想
『キレイナヒトダネ』
『自慢ノオバアチャン』
そう笑って答えながら氷室さんはカバンの中を探る。
そして少し慌てた顔をする。
『持ッテキテタCD忘レタカラチョット戻ル』
そう言葉を残して再び建物の中に戻っていった。
「ふふ、あの子、
そそっかしいところあるでしょ?」
氷室さんのおばあさんはそう言ってやさしそうに笑う。
「でも…
芯はとてもしっかりしたひとだと思います」
アタシは彼女の後姿を見ながら答える。
「そうね。
彼女なりにいろいろ思うところ…あったりするけど。
ずっと最後までミオの味方でいたいと思ってます」