片想
ああ、そうか。
アタシの知らないところで氷室さんはきっといろんなこと考えて悩んで。
でも彼女がいるから、
味方になってくれるから頑張ってこれてるんだなあ。
アタシにも彼女のようなひとが味方でいてくれたら。
まだ救いようがあっただろうか。
この哀しい世界から。
「失礼だけど…。
アナタ、自分だけが不幸とか…
思ってない?」
突然、
彼女がアタシにそんなことを言った。
どうして?
アタシが、不幸?
でもそれはいつも思ってる。
和水チーフのことを思い、
そして。
どうしてアタシだけ?
どうしてアタシが?
いつもいつもいつも。