片想

「俺もね、
いつか和水チーフみたいな家族作りたいんですよねー」


「宮垣は…
いくつだっけ?」


「年ですか?
今年27になります」


「そっか、
じゃあそろそろって感じかな」


アタシはふたりの会話に入ることもせず黙って出された料理を食べる。


あ、ダメだ。

和水チーフがアタシたちのためにって時間作ってくれたのに。

こんな態度…。


でも。

そんな会話の中にどうやって入っていけばいいのか。


< 91 / 244 >

この作品をシェア

pagetop