brain core
あたしは携帯操作を思い出しながらも真緒さんと番号を交換した。





真緒さんはすぐにまたライブハウスへ入って行った。
「……」
あたしはなんか嬉しくなってにやついた。


「なににやついてんだ?相手、人間じゃねぇか」
「は!?に……にやけてなんか……」
「まぁさつきの体の半分は人間の血だもんな」
「もー……なにが言いたいの?」

「あんまり関わりすぎんなよ危ないし」
「はは、なんで人間なんかに…………?!」


話をしている側でライブハウスの方が騒がしくなっていた。


あたしたちはライブハウスの入り口へ回る。
たくさんの人が急いで出てきていた。
「いややなんやのあれ…………」


「テレビでやってる事件のやつやないん?」


「……!」

出てきた人はみんな怯えているようだった。
それをすり抜けてあたしたちは中に入った。


中にはたくさんの人たちがまだ残っていたが真ん中、前の方に倒れている人がかろうじて見えた。
あたしと蓮は少し人をかきわけて近くまで見に行く。



「!?」
「!!?」


あたしは目を丸くした。
人が干からびるなんてほんとにあり得るのだろうか。



倒れている人は体に水分などほとんどない状態で死んでいた。




< 24 / 62 >

この作品をシェア

pagetop