☆お姫様と王子様☆-幼なじみは甘くジレッタイ-
どうして…

否定出来ないの…。

分からない。分からない。分からない。

いや違う。

分からない。じゃない。

分かろうとしない。

あたしが分かろうとしてないだけ。

認めたくないだけ。

だってだってだって…

認めてしまったら…

あたしはあたしじゃなくなってしまう。

嫌だ嫌だ嫌だ。

出て来ないで。

思い出させないで。

あたしは思い出したくない。

必死に頭の中から消すあたし。

そんなあたしの異変に気付いた三人。

「「「麗っ(様っ)!?」」」

あたしの名前を呼びながら三人が近付いて来た。

だけどあの人の姿はなくて…

あたしの大好きなあの人の姿は…ない。




伯人…。



そして
そのままあたしは意識を手放した。




< 133 / 151 >

この作品をシェア

pagetop