綺麗な百合にも棘がある
電話が切れた後、編集長の声が頭に残っている。今までの会話が夢のようだ。

「どうした?」

祥真に声をかけられて現実に戻った。

「なんか、編集長から編集者にならないかって言われた」

「何で?」

「人足りないから」

「何で春緋?」

「少しでもマンガのこと知ってる奴が良いって」

「知ってるって、お前、毛が生えた程度だろ?マジでお前編集やんのか?思ってるより大変なんだぞ!休みだってあってないようなもんだ。会社勤めなんてしなくても、オレが食わせてやるって」
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