綺麗な百合にも棘がある
電話の相手は、何度か顔を合わせたことがある祥真が描いているマンガの編集長からだった。
締め切りギリギリの祥真の代わりに原稿を届けたことがある。それぐらいの面識しかない。
「如月くん、突然だけど、うちの会社で働かない?」
「はい?」
最初、何を言われたか分からなかった。
「最近、忙しくなってね。一人増員をするんだけど、面接するのも面倒だから、マンガのことに少しは理解あるキミならってことになってさ。どう?」
「ありがたいお話しですけど、でも、良いんですか?面接もなしだなんて」
「大丈夫。オレ、跡取り息子だから。そこの所は上手いことやっておくから。どうする?」
現在無職で、居候の春緋には断る理由はなかった。
「やります。よろしくお願いします」
「はい、こっちこそ。明日から出てこれる。じゃあ、9時出社でよろしく。一応履歴書ももってきてね」
「はい。がんばります」
締め切りギリギリの祥真の代わりに原稿を届けたことがある。それぐらいの面識しかない。
「如月くん、突然だけど、うちの会社で働かない?」
「はい?」
最初、何を言われたか分からなかった。
「最近、忙しくなってね。一人増員をするんだけど、面接するのも面倒だから、マンガのことに少しは理解あるキミならってことになってさ。どう?」
「ありがたいお話しですけど、でも、良いんですか?面接もなしだなんて」
「大丈夫。オレ、跡取り息子だから。そこの所は上手いことやっておくから。どうする?」
現在無職で、居候の春緋には断る理由はなかった。
「やります。よろしくお願いします」
「はい、こっちこそ。明日から出てこれる。じゃあ、9時出社でよろしく。一応履歴書ももってきてね」
「はい。がんばります」