『初恋』
-佐久side-
…佐久side…
俺は、鮎川佐久。高校1年生。
聖蘭男子高校に通ってる。
家から。家からはバスで30分。
長いけどバスだから長くない。
そんな俺はガキの頃から好きな子がいる。
名前は今井唯。有ったころは素っ気ない子
だった。俺からの一方的な思い。
あれからもう10年?も有っていない。
そんな俺は親父からメールを受けていた。
――今井唯って覚えてるか?その子の家行け――。
と…家しらねぇよ。と思いつつ付いたのが
此処。唯の家。唯に案内してもらった。
途中で色々あったから。
「…にしても無防備だよなぁ…」
俺を近くに置きながらも無防備に寝る唯。
頬をツンと突っつくと…
「…か…さ…」
ん?カサ?
何の事だ?
「…や…」
寝言?!
耳をすませる…。
「お母さんしんじゃぁやだ・・・」
もごもご言っていたし声は小さい。
でも…なんとなくこの言葉だったと思う。
――お母さんしんじゃぁやだ――。
そう言えばこいつの母親見たこと無いな。
亡くなったのか?
俺は深深と考えは締める…とスイマが…。
しかたないこれ以上考えても…な。
そう言って俺も眠りについた。