2度目の恋は、やさしい蜜の味
美月たち4人はホテルの部屋を出ると、エレベータに乗りパーティー会場のあるフロアへと向かった。

その間美月はずっと悠斗の肘付近に手を添えていた。

エレベータを下り、程なく歩くとドレスアップした人たちが多く見られるようになった。

自分の知りうる世界と全く違うその空間に美月は戸惑い、そして歩を止めた。


「あの、やっぱり無理がある気がします。こんな……わたしなんか場違いな気がするし……」

「美月、ここまできて往生際が悪いわよ。大丈夫、そんな大それたものじゃないし」

「でも、彼女のフリってどうすれば……」

「そこも大丈夫。悠斗兄のエスコートに従ってればいいから。ね?そうでしょ」


由美は笑みを浮かべながら「当然よね?」という視線を悠斗に送った。


「お、おう。美月ちゃんは着いてきてくれるだけで大丈夫だから。ただ笑顔になってくれると助かるかな」


悠斗は美月に優しく微笑んだ。


「あの、どうして会って間もないわたしに彼女のフリなんて……?」


美月は気になっていたことを素直にぶつけた。




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