ごく普通の女子高生が、暴走族のお気に入りになって恋しちゃった話
「あーもうサイッテーだねっあいつのせいで私、先生に怒られたうえに、掃除当番やらされたんだからね?!」

「はいはい。それはご苦労さん」

私が愚痴ってるのは、影山 優乃《かげやま ゆの》昔からの友達。まぁ、もともとはお母さん同士が仲が良かったんだけどね。

「ところでさぁ・・・」

「ん?なに?」

「校門の前に、超ヤンキーな人がいるんだけど。マジあんな人とは関わりたくないよねぇ」

優乃に言われて、校門を見てみた。

うわぁー、思いっきりみんなに避けられてんじゃん。ん?なんか、どっかで見たことあるような人だな。

・・・・あっれー・・・・なんか、あっれー?あの人、雄也君っぽい感じがするのはなんでだろうなぁー。

って、どっからどう見ても雄也君じゃん!!

あ、今目ぇ合っちゃった。あ、手ぇふられちゃった。どうするよ!!

「WOWあの人、意外にかっこいいねぇ・・・って、目ぇあっちゃたよっ!わわっ。どうしよーうっ!キャー!手もふられちゃったぁ♪」

「優乃・・・あれ、純也のお兄ちゃんだよ・・・」

「へぇ、純也君のお兄ちゃんなのぉ・・・って、はぁ?!」

ほらほら、優乃ちゃん、その可愛いお顔にそんな言葉は似あいませんよ。

「どうしようどうしようどうする?!私、絶対待たれてるよねぇ?!」

「あれで待ってないって言う人がおかしいわよっ!ほらほら、イケメンなのよ?!いってらっしゃい!!優乃のことはかまわず、行っておいで!!」

行っておいでだと?!

「無理無理無理無理無理無理、りむりむりむりむ・・・・あんなに人がいるのに、私いけないよ!!しかも、掃除が残ってるし」

「いいわよそんなの!!優乃が先生に適当に話しとくから!!」

「え、でも」

「行けって言ってんだろーがぁ!!!」

う・・・むちゃくちゃ怖いです・・・・。

しかも、私が出ていこうとしたら、無理やり出されたしっ!

もうしょうがない・・・行くかぁ・・・・。






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