それは運命のいたずら
辺りは暗くなりはじめ、街は賑やかになってきた。
周りを見渡すと、キラキラと輝くイルミネーション。
かじかむ手を両手でこすりながらあたためる。
余程寒いのか白い息が出る。
好きな人…実杏の事ならいくらでも待っていられる。
携帯を開くと、時刻は19時半を回っていた。
俺は近くにあったコンビニに入り、あったかい缶コーヒーを買った。
コンビニに出るとまたツリーの下に戻ってベンチに腰掛ける。
来なかったら…実杏にけじめのメールを送る。