ガリ勉くんに愛の手を
そして突然やって来た女の証言は信用されなかった。

「あんた、うちがウソついてるって言うの?!
だいたいこのメガネ猿見たらわかるやん。
どう見ても、痴漢する度胸ないやろ?!」


(ひ、ひどい!サル呼ばわりされるだけでもショックなのに度胸もないなんて……)

女のきつい言葉に深く傷付いた。

「あ~、そう。うちじゃ証人にならんやな。
あんたらも見た目で判断するんや。ホンマ最低やな。」

女は駅長とみゆきたちを思いっきりにらみつけた。

「あんたらいつかえらい目合うからな。
 覚えときや!」

そう言って机の横に置いてあったごみ箱を思いっきり蹴り上げた。

(こ、怖い…)

そして泣きそうな僕の顔を見て…

「あんたみたいなタイプはええカモにされるよ。
 気をつけや。」

そう捨てゼリフを残し、部屋を出て行った。


(結局、僕が犯人?)
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