ガリ勉くんに愛の手を
僕はそんな気持ちを必死で押さえて佐奈の前に立った。
緊張して足がガクガク震えている。
ゴクリ。
(に、人形じゃないんだ。
目の前にいるのは、本物の佐奈さんなんだ。)
ドキドキドキ……
少しずつ佐奈の顔に近づいて行く。
あと、5センチ…
あと、3センチ…
(う、うぅ…うぅ…?!)
「い、痛ーっ!」
佐奈がビックリして目を開いた。
「どないしたん?ベン。」
「あ、足が…
足が吊ってしまって…」
「足吊った?!」
こんなハプニングありえない!
「もうビックリするやんか。大丈夫?」
僕のみっともない姿を見て佐奈は笑い出した。
結局…
僕の初キスまでもお預けとなった。
(僕ってつくづく情けないよね…)
―分かれ道。
「ベン、今日はありがとう。
めちゃ楽しかったわ。」
「ぼ、僕もです。」
(アレさえなければ…)
「じゃ、また!」
「佐奈さん、さようなら。」
今日の佐奈はとても素直で優しかった。
(よーし!今日の失敗を克服して次こそ絶対申し込むぞ!)
僕は今から気合十分だ。
でも…
佐奈が最後に言った言葉。
「じゃ、また!」…
どうして「じゃ、明日!」と言わなかったのだろう…?
僕はその意味に気付かないまま…
佐奈は僕の前からいなくなった。
緊張して足がガクガク震えている。
ゴクリ。
(に、人形じゃないんだ。
目の前にいるのは、本物の佐奈さんなんだ。)
ドキドキドキ……
少しずつ佐奈の顔に近づいて行く。
あと、5センチ…
あと、3センチ…
(う、うぅ…うぅ…?!)
「い、痛ーっ!」
佐奈がビックリして目を開いた。
「どないしたん?ベン。」
「あ、足が…
足が吊ってしまって…」
「足吊った?!」
こんなハプニングありえない!
「もうビックリするやんか。大丈夫?」
僕のみっともない姿を見て佐奈は笑い出した。
結局…
僕の初キスまでもお預けとなった。
(僕ってつくづく情けないよね…)
―分かれ道。
「ベン、今日はありがとう。
めちゃ楽しかったわ。」
「ぼ、僕もです。」
(アレさえなければ…)
「じゃ、また!」
「佐奈さん、さようなら。」
今日の佐奈はとても素直で優しかった。
(よーし!今日の失敗を克服して次こそ絶対申し込むぞ!)
僕は今から気合十分だ。
でも…
佐奈が最後に言った言葉。
「じゃ、また!」…
どうして「じゃ、明日!」と言わなかったのだろう…?
僕はその意味に気付かないまま…
佐奈は僕の前からいなくなった。