さくらシンドローム

「あーもう!」

帰り道、幸雄は発狂していた。

「落ち着けよ。」

瑞樹が隣で呆れている。

「…うっ…うぐっ…さくらぁ…。」

「な、泣くなよ!花買ってやるから!」

ちょうど花屋の前。

「いらねえよ!俺が欲しいのはさくらだけだ!」

「うわあ…」

「引くなよ!」

その時、花屋から1人の女の子が出てきた。

「さくらだ…。」

「は?」

幸雄はとっさに物陰に隠れた。

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