Luck TesT
「待たせた」

布施はそういいながら、葵の待っている会議室のドアを開けた。
そのドアをあけるとほぼ同時に、赤い携帯がブルブルと震えて音を鳴らし始めた。

布施の動きが止まり、難波も思わず、携帯を見つめた。

「どうかしたんですか?」

何かがおかしいと悟った葵は、入り口で立ち止まっている布施たちのところへ駆け寄った。

布施は一瞬戸惑った表情を見せ、葵と手に持っていた携帯を交互に見た。

「…着信だ」

葵の目の前に、携帯を差し出す。
そこには、ビニール袋に入った状態の、メールの受信を表示した、赤い携帯電話が入っていた。


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