ちょこれーと


20分ほどして、彼の暮らすマンションの前でタクシーが静かに停まる。
繋がれたままの掌が、支払いをするために離れた。


当たり前なのに…


だけど、なんだかそれがひどく寂しい事に思えて…


少し、胸が痛くなった。




なんだか、これって…
こんな感情って…



違う、違う…


この間の事は、事故で…

だから、脳が勘違いしてるだけで…


そう思って、頭を振った。




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