俺様ヤンキーに愛されて。~third~
「…………っ…!」
佐々野みあ…もう少ししたら運んでやるから…待ってろよ!
そう思いながら俺は団子女をお姫様抱っこしながら走り出した。
野次馬達の間を凄いスピードで駆け抜けて、体育館の扉を足で開ける。
保健室までの廊下って…こんな長かったか?
急いでいるからか、いつも歩いている廊下がとても長く感じて。
早く!……早く!
………早くしねえと!
ーーガラッ
保健室の扉を乱暴に開けると、個室のベッドに団子女の身体を寝かせた。
俺は、寝かせた団子女には見向きもせず開けたままの個室の扉を飛び出していく。
保健室を駆け抜けて、廊下へと飛び出た。
………足が、止まる。
「…………涼……」