俺様ヤンキーに愛されて。~third~
好き。
好きだよ。白金。
あたしは嗚咽交じりの声で必死に声を出す。
ーーー「もう……もう…二度と…あたしのことっ………忘れないで…っ……?」
ーーー「……忘れてたまるかよ…」
苦しかった。
白金があたしのことを忘れて、雅ちゃんの隣にいるのを見るたび、胸が張り裂けそうだった。
……雅…………ちゃん……。
……………。
頭に浮かぶ雅ちゃんの姿。
………雅ちゃん……少しも怪我してないのかな。
あたしが下敷きになってたから、大丈夫だった………?
…………下敷き?
ーーーズキンッ
「………っ……痛……!」
突然起こった頭の痛みにあたしは顔を歪める。
一気に頭に流れ出す、球技大会での記憶。
そうだ……あたし…雅ちゃんにはめられて……怪我を……。
どうして今まで、綺麗に忘れていたんだろう。