夕 月 夜

みんな一緒だ。


恐れるモノなど、何も無い」


俺達は
真っ直ぐ生きた

もう
未練も迷いもない


止まる事を知らない
燃え上がる熱は
次第に 辺りを囲んだ




“また 会おう”




その約束を残して
大人に成れなかった俺達は炎に消えた



また いつか
違う国で 別の生き物に
生まれ変わったのだとしても
出逢えるように…




燃え盛る炎に
願いを込めた遠い日の
事だった。




< 274 / 278 >

この作品をシェア

pagetop