最後の恋
「クリスマス」
「えっ?」
「イブかクリスマス。今年は土日だろ?どっちでもいいから時間を作ってくれないか」
作ってくれないかって…出来ないよ…そんなこと。
「ごめん。本当にムリだから」
正直悩んでしまったけど、会ってはいけないような気がした。
会ったら…許してしまうような気がしたから。
「…そっか。ごめん、分かった」
「うん…じゃあ」
「あぁ」
弱々しいサトルの声に躊躇いながらも私は先に電話を切った。
どうして?
何で今さらこんなこと…。
傷つけたくせに。
めちゃくちゃに傷つけたくせに。
携帯を握りしめながら思い出すあの日のこと。
『ごめん、莉奈よりもその子のことを好きになっちゃったんだ。別れてほしい』
私を捨てて浮気相手を選んだあの日のサトルの言葉を。