最後の恋


私は緊張していないと思っていたけれど、チャペルへと足を踏み入れた時から心臓がドキドキしてきてかなり緊張してしまっているようだ。


「あっ」


鳴り響く音の中、サキが漏らした声と視線の先を辿るとチャペル後方のドアがゆっくりと開いていく。


真っ白なタキシードを着た新郎のシン君は参列者にお辞儀をすると、緊張の面持ちでバージンロードを歩いてきた。


そしてその足が止まると、ゆっくりと体は後方へと振り返った。


チャペルのドアに集まる視線。


ゆっくりと、ドアが開いていく。

< 331 / 418 >

この作品をシェア

pagetop