最後の恋



『あぁ、うん。そうだけど』



だからとりあえず、私は普通にそう答える。


『ってことは大原さんと同じ歳?ってことですか?』


『っ!?』



だけど、彼の発してきたそんな質問に、私は思わず言葉に詰まってしまった。



この子、いきなり何なの?

っていうか、いくら部署が違えど目上の女性に年齢を聞いてくるなんて失礼窮まりないでしょ。



『……そうだと思うけど』



内心ちょっとイラッとしながら私は言葉を返した。




『いや〜、でも松永さん綺麗やし全然30前には見えへんっすよね』




……ん?



『僕、もっと若いんやろなって思ってたんですよ』





んんん?


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