最後の恋
『予定あったなら仕方ないですもんね…』
『大丈夫デスよ!気にしないで抜けちゃって下さい!』
早川さんと佐倉さん、とびっきりの笑顔でOK。
ま、私なんていてもいなくても関係ナイしね。
『こっちも気にしないでイイよ、な?』
『あっ、ハイ!』
大原くんと桐谷くんも、即答でOKOK。
『…あっ、じゃあ、僕も帰っていいっすか!?』
んっ?僕も?
『いやぁ、僕も実は、ちょっと約束あったこと忘れてて』
目の前に座っていた彼、椎名はそう言うとそのままスッと立ち上がる。
すると、何故か大原くんがクスッと笑って。
『せいぜい頑張れよ』と、椎名に向かって意味のわからない言葉を投げかけた。
えっ?
一体…何を頑張るの?
『じゃあ、行きましょか!松永さん』
椎名はそう言うと、先に出口に向かって歩いていく。