流れ星
3人で小さな声で話していると、そこに優太が割って入ってきた。
「さっきから、なに話してんの?凄い気になるんだけど」
「あ、いや、何にもないよ!それより、バスですぐ行ける距離に遊園地があるって便利よねー」
「あ?あぁ。まぁ、確かに…」
ナイス、美香。
話反らすの上手い。
「あ、ほら!あれ観覧車じゃないか?」
窓の外を指差す由紀に、みんながそちらに注目する。
「本当だ!とりあえず、久し振りなんだし思いっきり遊ぼう♪」
「とりあえずってなんだよ」
「優太はよけいなこと気にしないっ」
会話は絶えず、遊園地に着くなりテンションはMAX。
時間が過ぎていくうちに、春の中にあった緊張感はなくなり、告白することなど忘れてしまっていた。