水晶の涙



「…ぃ…した…」


『…え…?』


―ギュッ

「…心配した…!」


耳元でそう、カイ君は言った

背中に回る手と、頬に軽く当たる、カイ君の髪の毛

私を、抱きしめながら


『ぁ…カイくn…
「…お前、教室から出てった後、お前を追っかけたのに途中、見失うしよ、食堂とか植物園とか、寮を探しても居ないじゃねぇか。
他の生徒に聞いても皆、知らない、見てないの一点張りで足取りが中々つかめなかったし…。たく、一人でドッカに行きやがって…」


『……』


カイ君のマシンガントーク(では無いかもしれないけど…)に、何だか申し訳なくて、少しだけ、頭を伏せた

するとカイ君は、ふぅ…小さく息を吐くと、私の頭に手を乗せた




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