三階廊下
助手席の風景
あの日から先生と私の距離は一気に近くなった。
廊下ですれ違う度に先生の手が頭に触れる。そして人混みの中ではそっと手を繋いでくれる。
そんな毎日が私の中の不安や悲しみを消してくれた。
本当に本当に幸せだった。
そんな日々と一緒に少しずつ時は進んでいた。
そしてそれと同時に私は忙しくなっていく生徒会で、生活が不規則になっていった。
でも私は自分のちょっとした変化に気づけなかった。
私は幸せすぎて自分の事なんて二の次だって考えていたから。