三階廊下
隆平からのメールが届いてから二時間ぐらい経って、もうすぐ終わりの時間。
私は友達に背中を押されながら、自分の居た部屋を出た。
そして一呼吸置いて男子のいる部屋のドアノブに手をかけた。
その時、可愛らしい声に止められた。
「遥香ちゃん、ちょっと良いかな?」
「えっ?良いよ!!」
私を引き止めたのは学校でモテている“奈々子”だった。
小さな体と可愛らしい笑顔。
学年一のマドンナと呼ばれていた。
私は何故そんな子によばれたのか、全然理解できなかった。