それでも世界はまわる -いつかの夢-
とりあえずお互い両親に相談しよう。

これからのこと、いろいろアドバイスをくれるはずだ。

もし結婚を止められたとしても、じっくり説得すればいい。時間はたくさんある。

どの道あと二年は待たなければならないのだ。

学校に向かうバスの中で、そう話した。

水瀬から大神山高校までは一時間ほど。

普段りおんは寮に入っているが、美佳は毎朝このバスに乗る。

そして同じ通学手段を使うのが、村上慎吾だ。

「もうそんなとこまでいっとるんか・・・すごいね」

慎吾には二人のことを隠さず全部話してきた。

彼はすっ飛んだ話に口をあんぐりしていた。
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