それでも世界はまわる -いつかの夢-
りおんは学校敷地内にある寮なので、いつもなら待たない。

しかし今日は違う。

昨日に引き続き、美佳の自宅に泊まることになった。

はやる気持ちを抑えられず結局報告に行くと決めたのだ。

昼休み、母に電話すると快く許可をもらえた。

結婚なんて、心配性の母が聞いたら卒倒するかもしれない。

なんて思いながらストラップを眺める。

高校にあがる時買ってもらった丸っこいホワイトの携帯電話、今年のりおんの誕生日にお揃いで買った勾玉のストラップ。

演劇部の活動はストレッチから始まり、特別いつもと違うことはしなかった。
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