イケメン大奥
妻の病を無きものにして、
この大奥で妻と共に過ごしたい。
そんな無謀な野望を抱いてしまったのです。
妻は、わたくしの能力により、
大奥の上様として、幾度か大奥で過ごすことができ、
その時には
確かに心臓は正常に動いており、
「心不全」なる病は完治したかに見えました……。
しかし
大奥の上様でいられる1日を過ぎて、
表の世界に帰りますと、
心臓は悪くなる一方でした。
妻から、大奥を出るたびに、病状が悪化する事、
そして大奥に、わたくしの傍らに留まり続けたいと
願うけれども、
それは叶わない。
その苦しみを告げられました。
わたくしは、妻に待ってくれるように頼みました。
必ず上様としてではなくとも、
大奥に留まり続ける事が出来うる方法を
わたくしの力で
捜してみせるから、待ってくれと。
妻に懇願したのです……。
あたしはここまでの話を聞いて、
ハルの話に口を挟んだ。
「だから、あたしで試そうとしたの!?
大奥に長く留まる方法を見つけるために、
あたしを利用したの?」