イケメン大奥
落ちていく先に、白い明かりが見えた。
『さぁ、テラスに出ますよ』
あたしは、目をつぶる。
どんなふうに外に出られるのか分からないけど、
怖い。
イヤ~!助けて!!
ばふ。
あたしたちは長めに刈られた芝生の上に落ちていた。
はぁ。
ハァハァ……。
ドレスの胸元に手を当てて、明るい外の日差しに眩暈を覚える。
キヨは、出口をマンホールのフタみたいな物で塞いでいる。
「楽しんでいただけましたか?」